「よるのばけもの」読了
—夜になると、僕は化け物になる—
今回は住野よる先生の、
「よるのばけもの」を読了しました。
テーマは「いじめ」で、
矢野さつきをいじめる集団の中で、
主人公が本当の自分を見つけていく感じのお話です。
あらすじ
夜になると、僕は化け物になる。寝ていても座っていても立っていても、それは深夜に突然やってくる。ある日、化け物になった僕は、忘れ物をとりに夜の学校へと忍びこんだ。誰もいない、と思っていた夜の教室。
だけどそこには、なぜかクラスメイトの矢野さつきがいて――。
これだけでは少し想像がしにくいと思うのでこちらもどうぞ↓
感想
—ネタバレ抜き—
実は今作が初めての住野よる先生の小説だったのですが、どうして人気なのかよく分かった気がします。
まず、この小説は表紙が素晴らしいですよね。
初めて見た時に一目惚れしてしまいました。
「loundraw 」さんには脱帽です。
また、内容も素晴らしかったです。
メッセージ性が強く、とても考えさせられました。
ぜひとも、学生の皆さんに読んでいただきたい1冊です。
↓ ↓ネタバレを含む感想↓ ↓
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感想
—ネタバレ含む—
自分を守る為に他人をいじめる、
人の心の闇を指摘する素晴らしい物語でした。
ラストの矢野さつきの秘密が明らかになるシーンは圧巻でした。
彼女がにんまり笑う理由が分かった時は、
今まで自分が読んできたもの全てをひっくり返された気がしました。
また、矢野さつきの意味深長な、
「喧嘩しちゃった元友達がひどいことされてて仲直りも出来なくて誰に対しても頷くだけしか出来ない癖に責任を勝手に感じて本人の代わりに仕返しをしてる馬鹿なクラスメイト?」
この台詞を読んで、物語の全てが繋がった時、
僕はしてやられた気がしました。
しかし、僕はまだ満足はしていません。
これは彼らの新しい生活の初期段階に過ぎないのです。
彼らがこれからどうなっていき、
最終的にどうなるのか、
その本当の答えを知ることが出来ないのです。
ですから、私達は最終段階を想像するのです。
いや、想像させられているのかもしれません、
この物語に。
全く、素晴らしい物語でした。